家計簿にYTD比較機能があると,最強ツールに変わる

家計簿にYTD比較機能があると,最強ツールに変わる
Image by Chris Pastrick from Pixabay

2023年3月23日家計簿

一週間ほどブログの更新をサボってしまいました.

金融不安による株安で資産が溶けてEconは凍死家になったんじゃないかと思った方がいるかもしれませんが,大丈夫です,私は元気です.

この前,Excel家計簿を脱却してWebアプリ化するプロジェクトに取り組むという記事を書きましたが,コーディングを始めるとその作業が楽しくて,最近は仕事以外の多くの時間をコーディングに費やしてます.

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コーディングしていると,当初仕様として織り込んでいた表やグラフに加えて「こんな表やグラフがあったらええな」とか「こんな機能があったらめっちゃ便利やん」というアイデアが次々と浮かんでくるのですが,その中で,「この機能があると家計簿がメチャクチャ便利になるな」という機能があったのでそれを紹介します.

プログラミング言語だけでなく,Excelでも簡単に実装できて,実装方法も紹介していますので,Excel家計簿を作っている人の参考になれば幸いです.

家計簿のYTDの比較機能

家計簿にあると便利な機能,それはYTDでの比較機能です.

YTD,ビジネスではよく使われるので知っている人も多いかもしれませんが,Year To Dateの頭文字で,年初来という意味で使われます.

具体的には,今年のYTDと言えば,今年の1月1日から今日までの合計,去年のYTDなら,去年の1月1日から1年前の今日までの合計という感じです.

家計簿のメインの使い方は

  • 一ヶ月の収入と支出の規模感を把握する
  • 予算に対して実際の支出をマネージできているかをチェックする
  • 無駄な出費(浪費)をしていないかチェックする
  • しっかり貯蓄できているかを把握する

で,この使い方をできているだけでも家計簿はお金持ちになるための強力なツールですが,YTD比較機能が搭載されるとマネーの最強ツールに変わります.

なぜYTD比較機能が最強なのか

なぜYTDでの比較機能があると家計簿が最強ツールに変わるのか?

それは,YTD比較をすること家計が改善しているかをより正確に判断できるようになるからです.

たとえば,一ヶ月の比較の場合,去年の同じ月と比べてどうか,あるいは一ヶ月前と比べてどうか,という比較をすることが多いと思います.

しかし,一ヶ月の比較では

  • 今月は突発の出費があったけど,普段はない出費なので,その影響は除いて比較したい
  • 今月はコストコで食料を買い溜めする月だったので,その影響分は除いて比較したい

など同じ条件で比較できないことが結構あります.

それを,YTDで比較することで突発の支出の影響をならしたり,季節による支出の違い(特に光熱費など)を排除して,できるだけ同じ条件で比較することができるようになるので,家計状況について,より正確に判断できるようになります.

たとえば,上のテーブルは私の家計簿アプリから取ってきたですが,これを見るだけで

  • 今年のYTDでの貯蓄はいくらか.また,去年の同じ期間の貯蓄と比べてどうか.
  • 今年のYTDでの配当はいくらか,去年の同期間と比べて増えているか.
  • 今年のYTDでの支出は去年の同じ期間に比べてうまくマネージできているか

などがわかるようになっていて,収支のカテゴリー毎のYTDでの改善具合がわかるようになっています.

家計簿のYTD比較機能をExcelで実装する方法

たしかにYTDの比較機能があれば便利だけど,それはプログラミングの場合であって,Excelで家計簿を作っている場合はできないんじゃないの?と思った方がいるかもしれません.

しかし,ご安心ください.

私の場合はデータベースに入力された家計簿のデータをSQLでコーディングして取り出していますが,同じことはExcelでも簡単に実装できます.

やり方はたくさんあると思いますが,私が思いついた一例を挙げてみます.

まず,YTDを計算するには次の4つの日付が必要になります.

  • 今日の日付
  • 今年の1月1日
  • 1年前の今日
  • 去年の1月1日

そして,これらは以下のExcel関数を使うことで簡単に指定できます(この記事ではExcel関数の詳細については説明しませんので,必要に応じて別情報を参照してください).

  • TODAY()
  • DATE(YEAR(TODAY()), 1, 1)
  • DATE(YEAR(TODAY()) – 1, 1, 1)
  • DATE(YEAR(TODAY()) – 1, MONTH(TODAY()), DAY(TODAY()))

これらの日付が準備できれば,あとは,SUMIFS関数を組み合わせることで,たとえば費目ごとなど,好きなようにYTDの計算ができます.

必要に応じて2年前,3年前のYTDと比較することもできるので,過去と比べてどれだけ家計が改善してきたかを確認できればモチベーションアップに繋がりますね.

家計簿YTD機能についてのまとめ

収入と支出の規模感を把握したり,無駄な出費(浪費)をしていないかチェックしたり,支出を予算内に抑えることができたかをチェックするだけでも家計簿は強力なマネーツールですが,YTDでの比較機能があれば,より正確に家計状況を把握できるようになり,まさにマネーの最強ツールになります.

家計簿入門者には少し難しい考えかもしれませんが,家計簿に慣れてきて,もっとうまく家計簿を使いこなしたいと思っている人はYTD機能を組み込むことでこれまで以上に家計をうまくマネージできるようになり,お金持ちへの階段を登るスピードが加速するかもです.


では,また.

Posted by Econ