ハワード・マークス
長期投資家のバイブル『投資で一番大切な20の教え』の著書でもあるハワード・マークスの名言を集めました.
『20の教え』の内容に感動したバフェットが,バークシャー・ハサウェイの株主総会で株主に配ったというのも有名な話です.
『投資で一番大切な20の教え』
投資では正しいことを行うよりも間違ったことを行わない方が大事である.
環境が良い時期にリターンを最大化するよりも逆境で生き残るほうが大切だ.市場環境が良い時は並のパフォーマンスで事足りる.
管理人コメント:投資パフォーマンスにも「足るを知る」の精神は大事ということ.
投資リスクは,最もリスクがないと思われているところで最も高くなっている.
資金調達が簡単すぎると金は間違った所へ流入する.
相応しくない所に資金が投じられると悪いことが起こる.
コロナによるゼロゼロ融資で本来淘汰されるべき企業が生きながらえたり,金融緩和で金利を低く抑えて,資金的余裕がなくて本来ならマイホームを買うべきでない人が無理なローンを組んでいる状況は,まさにこれだなと思いました.
損失を回避することが自ずと収益率を高めてくれる.
賢明な人が最初にやること、それは愚か者が最後にやることだ.
What the wise man does in the beginning, the fool does in the end.
強気であれ弱気であれ、市場のトレンドは常に行き過ぎる嫌いがある.
ナイフが床に落ち,混乱が収まり,不透明感が消える頃には超お買い得品は全く残っていない.
投資の成功はいいものを買うことではなく,うまく買うことによってもたらされる.
Success in the investing doesn’t come from buying good things but from buying things well.
『市場サイクルを極める』
下落し始めた後でマーケットからするのは,投資における大罪である.
下降局面で評価損を計上することは,上昇に転じてからも保持し続ける限りは致命的ではない.
しかし,底値で売り,下落局面での下げを損失として確定させることはまことに致命的である.
投資においては,情動性の欠如は一種の才能である.
永遠に機能する手法など存在しない.
みんなが「これは永遠に機能し続ける」と確信するようになったら,その時が絶対に実現しないことが明らかになった時である.
投資家は,良い時期の後にさらに良い時期が続くと思い込むが,それは成功に周期的な性質があることをないがしろにした考えである.
ハイリスクハイリターンと言うが,リスクの高い資産ほど高いリターンが見込めるなら,それは高リスク資産とは言わない.
狼狽売り(パニック売り)はマーケットに対する投資家の降伏だが,焦燥買い(パニック買い)もまた降伏である.
警戒心が緩みきった時代はやがて手痛い打撃をもたらす調整で幕を閉じる.
風船から空気が出ていくスピードは風船の中に空気が入るスピードよりもずっと速い.
最悪の融資は最も景気の良い時期に行われる.
低利の資金を用意すれば人々はしばしば無節操に借り,買い,建て,そして悲惨な結果をもたらす.