資産が増えると逆に減っていく支出

資産が増えると逆に減る支出
Image by Robynne Hu from Unsplash

家計

私は毎月の資産棚卸しと家計簿を10年以上継続していますが,幸いなことにここ10年は順調に資産が伸びています.

資産が増えるにつれて支出も増えるかと思いきや,そんなことはありません.

左軸・資産推移(2011年基準) 右軸:支出推移(2013年基準)

上のグラフは資産と支出の推移を示したもので,資産は2011年から12倍以上に成長していますが,支出は2013年を基準にして1.6倍にしかなっていません.

比較している期間は少し違うのと,子どもが大きくなるにつれて教育費が増えるので支出額は増えていますが,資産が増えるスピードと支出が増えるスピードが全く違います.

むしろ,ここまで順調に資産を増やすことができたのは支出をそこまで増やさなかったからで,資産の増加に伴って支出を増やしていたら経済的自立は覚束なかっただろうと思っています.

逆に資産が増えるに連れて支出が減った費目もあって,この記事ではお金が増えるに連れてお金を使わなくなったものについて書いてみます.

支出が減った項目:被服費

資産が増えるに連れて支出割合が減ったアイテムの筆頭が被服費です.

左軸:資産推移(2011年末基準) 右軸:総支出に占める被服費割合

上のグラフでわかりますが,総支出に占める被服費の割合は年々減っており,ここ最近は1%くらいで落ち着いていて,総務省が発表している家計調査年報(2022年版)では被服費割合は3.3%なので一般的な家計に比べて被服費が家計に占める割合はほぼ3分の1にすぎません.

人間はないものねだりの生き物なので,手に入らないとなるとそれが余計に欲しくなりますが,手に入る状態になると「いつでも買えるから別にいいや」となって全く欲しくなくなり,学生や社会人になりたての頃はSHIPSやBEAMSなどの初売りに並んで服を買っていましたが,今は服を買うことはほとんどありません.

まぁ,当時買っていた服をいまだに来ているので,良かったと言えばよかったのかもしれませんが,新しく買う普段着は全てユニクロで済ませますし,仕事で着るワイシャツは鎌倉シャツ,靴はリーガルと決めています.

特に鎌倉シャツとリーガルは作りがいいので持ちがよく,鎌倉シャツは着回せば3, 4年は着られますし,リーガルの靴は履き回して定期的にソール交換をしてもう15年近く履いているものもあります.

身につけるものについては私はとにかく物持ちがいいので,被服費は本当にかからず,今かかっている被服費のほとんどは子ども服です.

見栄を張ることは無駄だと気付く

なぜ資産が増えるにつれて被服費にお金をかけなくなったのか,それは見栄を張ることの非合理さに気付いたからです.

世の中,見栄で溢れていて,特にSNSは

  • ブランド品を買った
  • 高級レストランで食事した
  • 旅行で高級ホテルに泊まった
  • 新しい車を買った
  • 家を買った

と見栄の張り合いですが,そんなことを繰り返していたら貯まるお金も貯まりません.

こういう承認欲求や見栄を張るという行為は,自信のなさや自分の人生が充実していない不満足感から来ているんじゃないかと思っています.

自分の人生が充実していれば,他人が自分の人生を「いいね」と思おうがどうでもいいことです.

なので私はSNSに「これを買った」とか「どこに行った」とかの投稿は全くしません.

ブログ記事をアップした時にツイッターに投稿したり,お気に入りのサッカーチームのツイートを見る時に開いたりしますが,見ず知らずの赤の他人の自慢を見るのは精神衛生上よくないので,他の人のSNSの投稿は全く見ませんし,ミュートにしているアカウントも多いです.

今でこそこんな状態ですが,学生の頃の私は近くのコンビニに行くだけでさえ,わざわざSHIPSやユナイテッドアローズの服を着て,ワックスを付けて着飾っていました.

今思えば,自分を実際以上に大きく見せたいという見栄があったからこういう行動を取っていたわけで,率直に言ってかなりイタかったと思います.

今では近くのスーパーに買物に行く時ですら家着のまま行くこともありますが,周りの人を不快にさせるような格好をしているわけではないので,これでいいと思っていますし,肩肘張らない今の方が楽です.


では,また.

Posted by Econ