Pythonで資産管理 複雑なグラフも自動で一瞬!
以前,ExcelとPythonを使った家計簿をおすすめする記事を書きましたが,私は資産管理でもExcelとPythonをコラボさせています.
この記事では,私がExcelとPythonをどのように使い分けて資産管理をしているか紹介します.Pythonを使って資産管理用のきれいなグラフを作りたい,処理を自動化したい,と言う人の参考になれば幸いです.
Python資産管理のメリット
Python家計簿と同じく,一番のメリットはシンプルであることです.私は,Excelをデータの入力用,Pythonをデータの加工とグラフ作成用に分けて使っていますが,それぞれに役割を特化させることでシンプルに運用できています.
またシンプルであるがゆえに,カスタマイズが容易で,新しいグラフを作りたいという時に簡単に追加できます.
Excel 入力用テーブル
テーブルは
- 年月
- アセット名,カテゴリー,セクター
- 通貨,為替レート
- 時価
を入力しています.Pythonは日本語表記がうまく行かないことが多いので,基本的に私は全て英語で入力しています.
ここで準備したテーブルをPythonのpandasを使って読み込み,pandasやnumpyを使ってグラフを作るために整形し,matplotlibできれいにビジュアル化します.
純資産グラフ
言うまでもなく,資産がどれだけ増えたかが一番大事なので,毎月の純資産(総資産ではない)をアセットカテゴリー毎に積み上げ棒グラフにしています.
Pythonでコーディングが完了すれば,あとはExcelに毎月データを追加してプログラムを回せば新しいデータがグラフに追加されます.Excelのようにグラフの参照範囲を変えたり,リサイズする必要がないので楽チンです.
アセット・アロケーション
アセット・アロケーションが運用パフォーマンスの8割を決めると言われますが,私はどの銘柄に投資するかよりも,アセット・アロケーションをどうするかに気を配っています.
なので,毎月のアセット・アロケーションをトラッキングして,アセット・アロケーションがいい形になっているかを毎月チェックしています.
米国株ポートフォリオ
上のアセット・アロケーションのグラフからも分かるように,私の運用は60%以上が外国株で,そのほとんどが米国株です.なので,米国株はポートフォリオも毎月チェックして,一つの銘柄でポーションが大きくなりすぎていないか,セクターの分散投資ができているかをチェックしています.
ポートフォリオのボラティリティとリターン
私は大学で金融工学を学んだので,過去の株価データから計算したポートフォリオのボラティリティと期待リターンを毎月チェックしています.
金融工学を学べば儲かるなんてことはありませんが,金融工学やファイナンス論で勉強したことは投資のリスク管理に役立っています.
この分野を勉強した人なら馴染みがあると思いますが,上の散布図のように,x軸にボラティリティ(リスク)を,y軸に期待リターンを取り,ポートフォリオの状況がどうなっているかを毎月チェックしています.
まとめ
一ヶ月に一度,Excelにデータを入力してこの4つのグラフを更新してチェックしています.純資産とアセット・アロケーションのグラフからわかるように,私は2011年から10年以上資産管理を続けていますが,10年以上の経験から,この4つのグラフをチェックすれば,総合的に自分の資産状況をチェックできると感じています.
毎月ネットから新しいデータを取ってそれをExcelに入力して…なんて面倒なことはせず,Pythonなら一度コーディングしてしまえばあとはデータの入力だけで,あとは自動で,一瞬にしてきれいなグラフを作ってくれます.
家計簿でもそうでしたが,Pythonはマネーの管理全般と相性抜群です.
それでは,また.
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません