投資で他人のおすすめ銘柄は無視していい理由

ウォール街の光景

投資

先日の記事で,私は他人のおすすめする株は信じないと書きました.

この記事では,なぜ私がそのように考えるのかを掘り下げてみます.

この記事のポイント
  • 相手がどんな人かわからなければ適切なアドバイスはできず,相手は自分がどんな人間かわからないのだから,そのアドバイスを鵜呑みにするのは危険
  • ステージが違えば適切な投資は違う,全員にベストな投資はない
  • これだけ買ってればOKなんて銘柄はなく,投資はチームとしてバランスの取れたポートフォリオを目指すゲーム
  • 投資で参考にすべきアドバイスはマインドセットやアセット・アロケーションなどのより普遍的な話
  • なぜ,他人がおすすめする銘柄を無視するか

    私が他人の勧める銘柄を無視する理由は,おすすめしている人が私のことを全く知らないからです.

    たとえば,あるブログでA株が推奨されていたとします.

    仮にその人が本当にA株は良い株だと思って推奨していたとしても,それはその人にとっていいのであって私にも良い株だとは限りません

    私は30代の子持ちですが,それをおすすめしている人が20代のシングルだとしたらスタンスは少し変わるはずですし,資産規模が違えばこれまた投資への考え方は変わります.

    20代の若い人,子持ちのファミリー層,子育てを終えたシニア層,年金ぐらしのお年寄り,ステージが違えば適切な投資はそれぞれ違うわけで,全員にとってベストな投資なんてありません

    相手がどんな人かもわからないのに,相手に適切なアドバイスができるわけもなく,相手が私のことを知らない以上,相手のおすすめを鵜呑みに投資をするのは危険です.

    そういう銘柄があるんだなと,入り口を知るにはいいですが,実際に投資をする時は,自分で分析をして自分に合ったものかはを判断するしかありません.

    投資はポートフォリオのチーム戦

    そもそも,投資ではこれだけ買っていればOKなんて銘柄はありません

    私は株式投資はポートフォリオのチーム戦だと思っています.

    2021年はナイキ(NKE)やマイクロソフト(MSFT)がポートフォリオの価値を引き上げてくれましたが,今年はそれらの銘柄は不調です.

    代わりに,今年はP&G(PG)やゼネラル・ミルズ(GIS)のようなディフェンシブ銘柄がよくやってくれています.

    これが「オールドエコノミーは時代遅れ,これからはニューエコノミーの時代」と言ってハイテク銘柄で固めていたら今頃大変なことになっていたはずです.

    フォワードメンバーだけでサッカーができないように,ポートフォリオもセクターや銘柄が偏っていると脆弱です.

    そうではなく,セクターが適度に分散されてバランスの取れたチーム,盤石なポートフォリオを目指すのが投資というゲームだと思っています.

    参考にするべき他人の投資アドバイス

    それでは,他人の投資アドバイスは全て価値が無いかと言えば,当然違います.

    参考にすべきアドバイスは沢山あります.

    むしろ,他人のアドバイスなしに投資はできません.

    例えば,投資におけるマインドセットやアセット・アロケーションの考え方などの類です.

    これらのトピックは,「この銘柄が儲かる」という話題に比べて一般的で退屈なのであまり人気がありませんが,一般的であるからこそ普遍的で多くの人に当てはめることができます.

    私も投資の古典や名著と言われる本を何冊も読んできましたが,その中で投資のマインドセットやマーケットとの付き合い方を学びました.

    それらをもとに試行錯誤しながら投資したり,時間をかけて咀嚼することで,今では私の投資哲学になり,投資行動の礎になっています.

    それでは,また.

    Posted by Econ