リスクとりすぎ? Pythonでポートフォリオリスクを計算する

2022年1月23日投資Python

NASDAQは調整局面に入りましたが,これまで好調だったハイテク株を筆頭に下落相場が続いています.レバナスに偏って投資をしていた人は気が気でないかもしれません.

私は分散投資を心がけてきましたが,いい機会なのでポートフォリオのリスクとリターンを再計算してみました.

この記事のポイント
  • 現在のポートフォリオ:リスク16.9%, リターン12.7%
  • 最近はハイリスク・ハイリターンからミドルリスク・ミドルリターンへの移行に成功
  • リターンの追求ではなく,リスクマネジメントが大事
  • 3倍レバナスはリターンもリスクも約60%で超ハイリスク・ハイリターン
  • リスク管理が大事とよく言われますが,自分のポートフォリオリスクがどれくらいか計算したことのある人はあまり多くないと思いますので,この記事が役に立てば幸いです.

    2021年のポートフォリオ変遷

    2021年 ポートフォリオリスクとリターン

    上の表は,2008年1月1日から直近までの株価を使って計算した2021年一ヶ月ごとの私のポートフォリオリスクとリターンの変遷です.

    リスク,リターンとも上昇トレンドにあり,2021年の強気市場の影響と思われます.

    リーマンショックとコロナショックを含めた14年間のデータでは,期待年間リターンは12.7%で,充分すぎる数字です.一般的にポートフォリオリスクは20%以内に抑えたほうがいいと言われていますが,私のポートフォリオリスクは16.9%でした.

    分散化が進んでいてリスクの低いポートフォリオと言えそうですが,1年前は16%だっので,まずはこの水準に戻すのが目標です.

    過去11年のポートフォリオ変遷

    2011年から2021年のポートフォリオリスクとリターン

    上の散布図は私が投資を始めた2011年からの11年間におけるポートフォリオリスク(x軸)とリターン(y軸)です.これを見ると,丸で囲んだ3つのフェーズに分類できます.

    投資初期:ミドルリスク・ローリターン

    散布図のエリア1は投資を始めた頃で,この時は保有銘柄も少なく充分な分散投資ができていませんでした.リスクはそこまで高くないですが,投資初期はディフェンシブ銘柄ばかり投資していたので,リターンは約10%と少し低めでした(それでも,10%のリターンなら十分すぎますが).

    投資中期:ハイリスク・ハイリターン

    投資を始めて5, 6年が経ちだいぶ投資にも慣れてきたので景気敏感株なども少しずつ組み込んでエリア1からエリア2に移行した時期です.期待リターンは上がってますが,同時にリスクも大きくなっていて,相場変動に弱いポートフォリオになっていました.

    現在:ミドルリスク・ミドルリターン

    最近はVTIを中心としたインデックスETFをメインに投資しているので,エリア2からエリア3に移行して,リターンは少し減っていますが,それ以上にリスクを低減できています.今はリスク16%あたりをウロウロしていますが,最終的には15%くらいでマネージできればベストです.

    今度のポートフォリオ運営

    私は10%以上のリターンで充分すぎると思っているので,これ以上ポートフォリオのリターンを求めることはしません.なので,レバナスとかは絶対に手を出すことはしないでしょう.それよりもリスク管理がこれからのポートフォリオ構築の課題になることは間違いありません.

    10%前後のリターンを確保しつつ,リスクを15%前後に抑える

    これが私にとっての適温で,お金を増やす段階からお金を守るフェーズに少しずつ気持ちを切り替えて行こうと思います.

    おまけ:3倍レバナスのリスクとリターン

    Pythonのおかげで,株価データから簡単にリスクとリターンを計算できるので,3倍レバナスとして人気のTQQQのリスクとリターンを計算してみました.

    TQQQは設定日が2010年2月11日らしいので,その日から今日までの株価に基づいて計算するとTQQQのリターンは57.4%でリスクは57.6%です.リスクもリターンも桁違い,超ハイリスク・ハイリターンですね.

    57%のリターンを得るのにほぼ同じリスクを許容できるかと言われたら,私は間違いなくノーですね….

    やはり,分散投資でのリスクマネジメントが自分には合っていそうです.

    それでは,また.

    Posted by Econ