人生初の大腸内視鏡検査で気付いたこと
どうも、Econです。
先日,人生で初めて大腸内視鏡検査,いわゆる大腸カメラを受けました.
大腸内視鏡検査と言えば,40歳以上の健康診断の便潜血で陽性となった人が受けるもので自分にはまだ無縁のものだと思っていましたが,あれよあれよと事が進み,受けることになりました.
このブログを読んでくださっている方は20代から40代の方が多いので,大腸内視鏡検査を受けたこともある人もいればそうでない人もいると思いますが,まだ受けたことのない人のために体験談を書きたいと思います.
それと,今回検査を受けて人生や健康について考えることもあったので,それについても書いてみます.
健康を考える全ての人に,参考になれば嬉しいです.
検査を受けることになったきっかけ
3ヶ月ほど前,用を足した後,紙に血がついていて,しかも便器の水も薄くではあるものの赤く染まり,ギョッとしたのが始まりでした.
それが1ヶ月くらい続き,一度は症状が治まったのですが,しばらくしてまた出血するようになりました.
さすがに不安になりネットで色々と調べ,おそらく痔だと思ったのですが,素人判断なので安心などできるわけありません.
部位が部位なだけに恥ずかしいという気持ちと,大腸がんとか大きな病気が見つかったらどうしようという不安でなかなか踏み出せませんでしたが,このまま放っておいても治るものではないので一念発起して肛門科を受診しました.
病院に行く前,私は「Econさん,痔ですね」と先生から言われるのを期待していました.
というのも,痔と言うとかっこ悪いですが,大腸がんなどが見つかるよりはよほど良く,「地主にはなれなくても,痔主でも何でもなってやる.いや,むしろ大きな病気が見つかるくらいなら痔主であってほしい」と淡い期待を抱いていました.
病院で先生に症状を伝えると,問診もそこそこに「では診てみますのでズボンを下ろしてベッドに横になって下さい」と言われ,先生が触診と視診をしてくれました.
触診と視診は1分もせずに終わりましたが,先生からは「痔による出血は認められませんね.念のため,大腸内視鏡検査をしたほうがいいと思います」と言われました.
「Econさん,あなた痔主ですよ」と先生から言われることを期待していたのに,さらに大きな検査が必要と言われ,これまでの人生で手術はおろか骨折すらしたことのない私の不安は一気に高まりました.
「大腸内視鏡検査,受けたことない…ですよね?正直,楽な検査ではないですが頑張りましょう」
という先生の言葉もさらに私を不安にさせました.
その後,看護師さんにバトンタッチされて,感染症にかかっていないかを調べるために採血され,検査前日と当日の注意点を説明してくれましたが,「なんだかとんでもないことになってきてしまった…」と私は上の空で,何度も「あの…,やっぱり検査受けたほうがいいですか?」という言葉が喉から出かかりました.
たぶんあの時の私は「返事がない,ただのしかばねのようだ」状態だったと思います.
検査までの流れ
検査前日
病院によっては検査の3日前頃から食事アルコール制限をかけるところもあるようですが,私は検査の2日前までは特に制限はありませんでしたし,実際それで問題なく検査を受けることができました.
検査前日は,病院で指定された検査食以外の食べ物は禁止です.
私が指定されたのはクリアスルーという検査食で,検査を受けたことがある人にとっては「あぁ,あれか」と思われる人もいると思います.
クリアスルー,まずくはない(むしろ美味しい)のですが,量が少ないのと消化を良くするため歯ごたえが全くなくて食事が味気なく,いつもなら楽しいはずの食事の時間になっても全然ワクワクしませんでした.
水分摂取には制限はなく,むしろ排便を促すために水分を多く摂ることを勧められますが,ジュースやコーヒーは禁止で,基本的には水のみです.
私は毎日4, 5杯はコーヒーを飲むので,食事制限よりコーヒー制限の方が辛かったです.
もちろん,前日はアルコールも禁止です.
また,寝る前に病院から処方された下剤を飲みます.
検査当日
検査当日は水を飲むことに制限はありませんが,絶食です.
そして何より,検査の4, 5時間ほど前から洗腸剤を飲むという,「大腸内視鏡検査それ自体は辛くないんだけど,この洗腸剤を飲むのが辛い」と言う人もいるほどの一大イベントが待ち受けています.
前日飲んだ下剤とこの洗腸剤がタッグを組むことで大腸の中をこれでもかと言うほどまでに空っぽにします.
余談ですが,洗腸では宿便も洗い流されるために,腸内環境がリセットされます.
これにに快感を覚えて病みつきになる人もいて「大腸内視鏡検査はいらないので,この洗腸剤を処方してほしい」という人もいるらしく,特に便秘に悩む女性には結構いるみたいです.
私は便秘に悩んでいないので,そこまで快適ではありませんでしたが.
さて,私が飲んだのはモビプレップという洗腸剤で,きっとこれも,検査を受けた人なら「あぁ,モビプレップね」となっていると思います.
私は胃カメラもやったことがないので,この類のものを飲むのは初めてですが,大抵は「まずい,吐きそう」というネガティブなワードが並ぶことが多いですよね.
ただ,実際に飲んでみると「おっ,思ったより飲みやすい」というのが第一印象でした.
本来はコップ一杯の量を10分から15分かけてゆっくり飲み,それを繰り返していくのですが,想像以上に飲みやすかったので,私は最初の方は7, 8分くらいで飲み切っていたと思います.
ただ,モビプレップは1.5Lから2.0Lを飲まなければならず,さすがに同じ味が飽きてきて,最後の方はコップ一杯を飲み切るのに20分から25分くらいかかっていたと思います….
洗腸が完了したのを確認し,病院に行きます.
病院に着いたら検査着に着替え,看護師さんが腸の動きを抑える注射をしてくれたり,検査を受ける時の注意点を説明してくれました.
病院によっては鎮静剤を投与されて眠っている間に終わるというところもあるみたいですが,私の受けた病院では鎮静剤投与はなく,挿入から完了までガッツリ意識がある状態で行われました.
検査では,腸にガスを送りながら内視鏡を奥に進めて行くため,腸に膨満感や疼痛があり,これが大腸内視鏡検査の辛いところです.
私も,普段感じることのないような,内側から腸を膨らまされることによる痛みを感じ,これが結構辛かったです.
しかし,検査それ自体はそんなに時間がかからず,その人の腸の形状にもよりますが,30分かからずに終わることがほとんどです.
私は20分ほどで終わりましたが,早いと5分くらいで終わる人もいるようです.
診断
検査が終わり,先生の準備ができたら検査時に撮影した静止画を見ながら先生が説明してくれて
「大腸ポリープや癌は見つかりませんでしたので安心してください.ただ,結腸部分が少し炎症を起こしていて,これが出血の原因のようです.炎症の具合から,下痢や便秘による一時的な炎症と思われますが,潰瘍性大腸炎の疑いがないか,一応生検します」
と言われました.
今回検査を受けて思ったこと
検査結果が出るのにまだ時間がかかりますが,とりあえず命に関わるような病気はなくて安心しました.
今回の検査で一番感じたことは「人間はいつ病気になるか,いつ事故に遭うか,本当にわからない」ということです.
「そんなの当たり前じゃん」と思う人が多いと思いますが,これは「人間は,いつ病気になったり事故に遭ってもおかしくない.でも自分にはそれは起こらないだろう」と意識的にしろ無意識にしろ思っているからです.
実際,私も「これまで大きな病気をしたこともないし,健康診断は毎年問題ないし,定期的に運動しているし,まさか自分が病気になるはずがない」と思っていました.
今回の検査では幸い大きな病気は見つかりませんでしたが,もし今回大きな病気が見つかっていたらこれまでの日常は180度変わってしまいます.
大きな病気にかかったり,大きな怪我をしてこれまでの日常がガラリと変わってしまうということは,本当に誰にでも起こりうるし,そして何よりそうした変化は急に現れるものだと改めて実感しました.
家族の生活のためにも,まだまだ倒れるわけにはいきません.
私の身体は私だけのためのものではないと気付かされましたので,これまで以上に健康に注意していきます.
「元気があれば,何でもできる!」本当にその通りだと思います.
健康な毎日に感謝.
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