金融工学は投資に役に立つか

2019年6月20日数学金融工学

※この記事は2020年1月26日にリライトしました。

 

どうも、Econです。

 

金融工学、聞いたことがあると思います。

金融工学とは金融における工学的アプローチを試みる学問ですが、これを学べば投資や運用に役立てることはできるのか、それをこの記事の中で書いていきます。

 


金融工学の一般的イメージ

金融工学 = 難しい、というイメージを持つ人が大多数です。

実際、金融工学は統計学や確率論を始めとしてかなり高度な数学を用いるため、一般の人にはかなり難しいです。

金融工学における一つのハイライトで、有名なブラック・ショールズ式というものがありますが、これに行き着くだけでも、おそらく99%の人は挫折すると思います。

興味のある人は「ブラック・ショールズ方程式」で検索してみてください。恐らく意味不明な数式が出てきます。

 

また、金融工学にネガティブなイメージを持っている人もかなりいます。

金融工学が作ったデリバティブ(金融派生商品)がリーマンショックを引き起こした、という認識から

「金融工学?あぁ、リーマンショックのきっかけになった学問でしょ」

と言う人もいます。

また、かつてLTCM (Long-term Capital Management)というヘッジファンドがあり、LTCMはノーベル経済学賞受賞者のロバート・マートンとマイロン・ショールズを始め、多くの天才が金融工学を応用して資産を運用して一時期はかなりのリターンを生み出していました。

しかし、LTCMはアジア通貨危機の市場の大変動から最終的に破綻してしまい、LTCMの破綻を受けて、金融工学を「役に立たない学問」、「机上の空論」という人もいます。

さらに、投資の神様であるウォーレン・バフェットも金融工学を否定しており、彼の言葉を借りれば、

今日のコンピューター社会では入手可能なデータには事欠かないため、金融工学に関連した研究が行われている。しかし、その研究が行われるのは研究そのものに有用性があるからではなく、単にデータを巧みに操るための数学的技術の習得に過ぎない。

そして、そうした技術を身につけると、たとえその技術が有用でなくても技術を活用しないことに罪悪感を感じる。まさに、「ハンマーを手にした者には全てが釘に見える」という状況である。

『賢明なる投資家』

と述べています。

余談ですが、よく言われる分散投資も金融工学における賜物ですが、バフェットはその分散投資も否定しているため、ある意味筋が通っていてすごいなと感じます。

 


私と金融工学

私は大学で金融工学を学びました。

当時、私の大学では日本の金融工学の第一人者(と私は思っています)の教授が金融工学の講義を持っており、私はその講義を受講するのを超楽しみにしていました(その教授は既に別の大学に移っています)。

金融工学を履修できるのは三回生からでしたが、金融工学をしっかり理解するために、二回生までに数学(微積、線形代数)、統計学等の金融工学に必要な科目は一通り履修していました。

そしていざ金融工学を受講する時、

金融工学を理解すれば株のトレードで金持ちになれるかもしれへん、しかもそれを有名な教授から学べるなんて、やっぱり旧帝大は最高や!

と一人で興奮していました。

講義を受講した後、それが激しく幻想であることに気付くのに長くはかかりませんでしたが、それでも金融工学は私にとっては面白かったです。

金融工学と並行して確率論など、応用数学の分野も学びました。

課題をヒィヒィ言いながら出したのもいい思い出です。

 

金融工学は投資や資産運用に役に立つか

さて、この記事の本題です。

結論から言うと、金融工学を学んでも投資のパフォーマンスが上がるとは思いません

ちょっと専門的ですが、私がそう考える理由は、そもそも株式市場は金融工学が仮定している正規分布ではなく、ベキ分布に従っていると考えるためです。

じゃあ金融工学を学ぶ意味がないかというと、そうではありません。

上でも少し触れましたが、投資の中で

  • リスク
  • 分散投資
  • シャープ・レシオ
  • β(システマティックリスク)

といった言葉を聞くことがあると思いますが、金融工学ではこれらに対してどのようにアプローチしているのかという理論を知っておくことは意味があると思います。

 

特に、よく言われる分散投資は、同じ期待リターンを維持しながらリスクを低減できる(同じことですが、リスクを維持しながら期待リターンを高められる)ということが数式で確認できます。

言葉で説明されるより数式見たほうが腹落ちする、なんて人にはいいかもしれません。

 

私は金融の実務家じゃないですし、金融工学の知識を投資に応用しようとも思いません(というか、もうそこまでの知識がない…)が、今でも金融工学は私にとっては魅力的です。

また、この分野は日進月歩です。

最近は金融工学を全然勉強していないので浦島太郎状態、上に書いたことも既に古いのかもしれません(もし、内容が古い場合、ぜひ指摘してもらえると幸いです)ので、学び甲斐はあります。

人生百年の時代、いくつになっても学んでいくことは大事ですから、趣味として金融工学を細く長く学んで行こうかなと思っている今日この頃です。

 


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Posted by Econ