一流投資家の思考法を学べる本 ”How to Invest: Masters on the Craft”
先日ツイートした"How to Invest: Masters on the Craft"を読み終わったのでこの記事でレポートします.
- 20人以上の一流投資家へのインタビューをまとめた本
- 謙虚さ,知的好奇心,辛抱強さなど,一流投資家には共通する要素がある
タイトル | “How to Invest: Masters on the Craft" David Rubenstein |
---|---|
難易度 | ★★★★☆ 内容は難しくないが未邦訳 |
気楽さ | ★★★☆☆ 400ページを超えるが,飛ばし読みできる |
実践的 | ★★☆☆☆ ハウツー本ではない.一流投資家の考え方を学ぶための本 |
コストパフォーマンス | ★★★★★ 1,900円で世界的な投資家たちの考えに触れられるのでコスパは最高 |
本の構成と内容
この本は著者David Rubenstein(デイビッド・ルーベンスタイン)が投資家23名に行ったインタビューをまとめた形式になっています.
インタビュイーの専門分野は株式,不動産,仮想通貨,ヘッジファンドなど様々ですが,各分野から一流の投資家が選ばれていて,Ray Dalio(レイ・ダリオ)やSam Zell(サム・ゼル),James Simons(ジェームズ・シモンズ)など錚々たる顔ぶれです.
ルーベンスタインもカーライル・グループの共同創設者にして共同経営者である一流投資家ですので,インタビュアーもインタビュイーも両方とも一流です.
未邦訳ですが,世界的な投資家のインタビューを一冊で読めてコスパのいい本なので,英語ができる人にはおすすめです.
この本の学び
一流の投資家が大切にしている考えには共通点があります.
それは
- 謙虚であること
- 辛抱強さ
- 知的好奇心
- 勤勉
- 慎重
- 他人と違うことを恐れない
- リターンではなくリスクに気を配る
です.
彼らは投資そのものを楽しんでいることがわかります.
財務諸表の数字や経済データから将来どういうことが起こるか考えてどこに投資をするか意思決定する,一流の投資家はそういった知的活動そのものを楽しんでいます.
また,投資が成功しても決して驕らず常に謙虚であること,そしてクイックな結果を求めず,花が開くまで数ヶ月から数年待つ辛抱強い覚悟を持っています.
また,彼らはマーケットコンセンサスでの投資は高値掴みだとわかっているので,一流投資家の例外なく逆張りです.
同調圧力という言葉があるように,逆張りは日本人が苦手とするものかもしれませんが,私も逆張りは投資の成功に必要だと思います.
得意とする投資分野はそれぞれ違っても,「投資家として大切にしていることは何か?」という問いに対して,一流投資家のほとんどがこうした要素を挙げています.
運用規模は数十億ドル以上,投資歴は40年以上の百戦錬磨のの投資家ですらこういう姿勢なので,いわんや,しがない個人投資家をやです.
まとめ
How to Invest: Master on the Craftを紹介しましたが,一流投資家の考えをまとめて読める貴重な本です.
400ページを超えますが,インタビューの中にはインタビュイーのキャリアについてのやりとりも多いので,それらを読み飛ばせば以外にサクサク読めると思います.
年末年始休暇に何を読もうかな,と思っている人にはオススメしたいと思います.
では,また.
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません