第二の脳を作る方法
最近洋書を積極的に読んでいます.というのも,洋書を読めば最新の情報に触れられるからです.最近では『サイコロジー・オブ・マネー』が去年の12月に出版されてベストセラーになりましたが,原著は2020年に出版されており,このように一般的に邦訳本の出版までには2, 3年かかりますが,変化の早い今の時代,2年という期間は情報が古くなって陳腐化するには十分です.なので,もちろん日本語の本も読みますが,洋書をより積極的に選んでいます.
この前Books Kinokuniya Tokyoで"Building a Second Brain"という本を見つけて最近読了しましたので,感想を書いてみます.
- デジタルツールをうまく使いこなして生産性や創造性を上げたい人,EvernoteやNotionなどのノートアプリを使ったが,うまく使いこなせず挫折した人におすすめ
- 英語は比較的平易で読みやすい,TOEIC730レベルならストレスフリーで読める
- いいところ1: 具体的な方法論を示されていて実践的
- いいところ2: 文体がポジティブで,読んでてモチベーションが上がります
- いいところ3: 創造性や生産性について本質的な問いが散りばめられていて,気付きが多い
誰に向けた本か
この本は,デジタルツールをうまく使いこなして生産性や創造性を上げたい人,EvernoteやNotionなどのノートアプリを使ったが,うまく使いこなせず挫折した人にいいと思います.私もEvernoteを使って生産性アップを試みたものの,インプットばかりでアウトプットできずに挫折したことがありますが,この本で読んだシステムは今のところうまく行っています.
特に,メモやノートに情報をインプットする習慣はあるけど,情報が散らばっていてアウトプットにつながらない状況を何とかしたいという人には特にオススメです.
英語の難易度
英語は比較的平易で読みやすく,文体もポジティブなのでスイスイ読めると思います.私はこの本では辞書を引く必要がなく,ストレスフリーで読めて,約250ページありますが1週間くらいで読了できました.
TOEIC730点レベルであれば苦労せずに読めると思います.
この本のいいところ
この本を読んでいていいと思った点を3つ挙げてみます.
1つ目は,具体的な方法論を示されていて実践的だという点です.本書を読むまでは「とりあえず役に立ちそうな情報だからメモしとこう」と具体的な目的なく情報を取ってましたが,本書を読んでからは,「この情報はこのプロジェクトに役立ちそう」「これはこの分野で使えそう」と意識的に目的を考えるようになりました.
また,PCのデスクトップやメールフォルダーをカテゴリー分けしたけど,どこに入れるか迷って結局カテゴライズがうまく機能しないという人は多いと思います.私もそのタイプだったのですが,この本を読んでからPCのデスクトップを一掃し,「ドキュメント」と「ダウンロード」以外で残っているのはよく使うソフトのショートカットだけになりました.
2点目は,文体がポジティブで,読んでてモチベーションが上がります.自分の考えにはたいした価値がないとか,誰も自分の経験を必要としていないと思いがちですが,自分の経験や考えを必要としている人は自分が思っている以上にいるという自信を持つべきだ,という筆者の言葉は力強いです.こんなブログでも誰かの役に立っているのかも,と思えば続けるモチベーションも湧いてきます.
3つ目は,創造性や生産性について本質的な問いが散りばめられていて,気付きが多いことです.クリエイティブな仕事をしているかどうかに限らず,本質的な問を自分に投げ続けることで,生産性が上がっていくんだと気付かされました.
日本語でも類似の本はあると思いますが,具体的な手法を盛り込んでくれている点で,誰が読んでも学びがある本だと思います.著者は自身のウェブサイト(https://www.buildingasecondbrain.com/)でこの本で紹介しているメソッドなども書いているので,まずはウェブサイトを覗いてみて,興味が出たら本を読んでみるのもいいと思います.
では,また.
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