ベスト投資本!これ以上の投資本にはもう会えない
12年以上の投資経験の中で,これまで100冊以上の投資本を読んできましたが,ハワード・マークスの『投資で一番大切な20の教え』(以下,『20の教え』)は間違いなくベスト3に入ります.
いや,もしかしたらこの本がベストかもしれません.
この本は全ての長期投資家にとって必読書だと自信を持っておすすめできます.
- 『投資で一番大切な20の教え』
- 難易度:中級以上.投資初心者には難しい
- ポイント:投資で大切なのは勝つことではなく負けないこと.マーケットで生き残り続ける具体的な方法がわかる
- 学べること:投資に対する正しい姿勢.特にリスク・マネジメントの説明はかなり詳しい
- 投資で資産を築こうと決めた人は必読.この本を行動指針にできれば厳しい投資環境でも生き残れる
ハワード・マークスとは
ハワード・マークスを知らない人のために簡単に説明します.
ハワード・マークスは資産運用会社オークツリー・キャピタル・マネジメントの会長兼共同創業者で,業界で知らない人はいません.
私の中では,ウォーレン・バフェット,レイ・ダリオ,ハワード・マークスは投資界の三傑です.
あのバフェットも「ハワード・マークスの顧客向けレターが届くと,真っ先に読む.」と絶賛してますし,バフェットはこの本の完成度の高さに感動してバークシャー・ハサウェイの株主総会でこの本を株主に配布したという逸話があります.
要は,それだけ信憑性がある本だということです.
『20の教え』のポイント
この本のポイントは,投資で勝つための方法ではなく,負けない方法について詳しく書いている点です.
勝つ=負けない,ではありません.
ぶっちゃけ上昇相場では平均のパフォーマンスで十分で,下落相場で投資家がバタバタと脱落していく中でも生き残ること,つまり負けないことの方がずっと大事だと書かれています.
なぜなら,投資とは「複利をどれだけ長く味方につけられるかを競うゲーム」と言っても過言ではなく,複利を味方につけるには,マーケットに参加し続けることが条件だからです.
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リスク・マネジメント
どんな状況でもマーケットに参加し続けるためにハワード・マークスが何よりも重視しているのはリスクマネジメントです.
投資をしているとどうしてもリターンに目が行きがちですが,正しくリスクを管理して,投資の時間を長くすることの大切さが書かれています.
2020から21年のブルマーケットでは,レバナス民と呼ばれる投資家がSNSでかなり勢いづいていて,運用資産の全てをレバナスに突っ込んでいるという投資家もいましたが,今では,レバナスという単語を目にする回数も激減しました.
おそらく,リスク・マネジメントを間違ったのでしょう.
同じリスクでより高いリターンを得るより,同じリターンでより低いリスクでポートフォリオをマネージするほうが優れている
というのを最初に読んだ時は私にとってパラダイムシフトでした.
まとめ
『20の教え』の紹介でした.
この本は初心者には難しく,ハウツーが載っているわけではないので手軽に読みたいという人には向きません.
しかし,投資で資産を築こうと決めた人は必読です.
この本をしっかり読んで行動指針にすれば厳しい投資環境でも生き残れますし,そしてそれこそが投資で一番大切なことです.
新しい投資本がどんどん平積みされていますが,そういう本を読むならこの本を繰り返し読む方が100倍いいと断言できます.
ずっとそばに置いておきたい投資本です.
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