最高なポートフォリオの作り方

最高なポートフォリオの作り方
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投資

今はブログやツイッターなどで自分のポートフォリオを公開している投資家も多いので,成功している投資家のポートフォリオを真似したくなる気持ちはわかります.

私も毎月の資産チェックでポートフォリオとアセット・アロケーションを公開していますが,まぁ私のような弱小投資家のポートフォリオを真似ようなんて物好きな人はいないと思いますが….

さて,実際私も好きな投資家ブロガーさんのポートフォリオを参考にいしようと思ったことがありますが,今は他の人のポートフォリオを真似しようとは思わなくなりました.

なぜなら,ポートフォリオを真似しても期待した結果は得られないと気付いたからです,

というわけで,今日は

  • なぜポートフォリオを真似ても意味がないのか
  • どうすれば最高のポートフォリオが作れるか

というお話です.

万人に最高のポートフォリオはない

万人に最高のポートフォリオはない
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いい投資家のポートフォリオを真似ればいいパフォーマンスが得られるか,と効かれたら私はNoと答えます.

なぜなら,ポートフォリオは投資家の人生ステージ(年齢),家族構成,経済状況,投資方針など色々な要素が絡み合って出来上がるので,全員に正解のポートフォリオはないからです.

夫もしくは妻が亡くなって一人で暮らしている高齢者なら債券80%,株式20%のポートフォリオが適しているかもしれませんが,社会人になって数年の,一人暮らしの20代にこのポートフォリオはコンサバすぎです.

また,私はディフェンシブ銘柄が好きでP&G,ジョンソン・エンド・ジョンソン,コカ・コーラなどのディフェンシブ銘柄を多く組み込んでいますが,こうした銘柄に魅力を感じない投資家もたくさんいます.

私はポートフォリオは指紋と一緒で,投資家の数だけポートフォリオがあるもんだと思っています.

最高のポートフォリオを作るには時間が必要

最高のポートフォリオを作るには時間が必要
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5大シャトーのような最高のワインは時間をかけて熟成させて完成するように,最高のポートフォリオを作るにも時間による熟成が必要です.

投資の神様ウォーレン・バフェットの真似をすれば自分も最高の投資結果が得られるんじゃないか?

そんなことを考えてバフェットのポートフォリオを浅はかにも真似しようとしたことがあります.

しかし仮にバフェットポートフォリオのミニチュア版を作っても,バフェットのポートフォリオと見た目は一緒でも中身は全くの別物です.

それはくぐり抜けてきた時間が違うからです.

バフェットのポートフォリオは

  • 数十年の長い年月をくぐり抜けて膨大な配当を受け取っている
  • 複利効果で取得単価が今の株価とは比較にならないほど低い

ので,これらがバフェットのポートフォリオのリスクを劇的に下げています.

バフェットのポートフォリオは時間が作り出した一種の芸術品です.

配当を加味した真のポートフォリオリスク

配当を加味した真のポートフォリオリスク
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配当はすでに実現した利益なので,仮に株価が下落しても配当ですでに実現している範囲の下落ならトータルリターンはプラスです.

つまり配当で実現した利益はリスクのバッファーとなってくれるので,私はこの考えを拡張して

真のポートフォリオリスク = ポートフォリオのリスク ー 実現した利益(配当)

という指標をトラッキングしています.

真のポートフォリオリスク

上の折れ線グラフは私のポートフォリオのリスクを2011年からトラッキングしたもので,灰色の点線が見た目(名目)のポートフォリオリスクです.

しかし2011年から投資をして10年以上,その期間にある程度の配当を受け取っているので,その分だけ下落耐性がついていて,それを加味した真のポートフォリオリスクが青の実線です.

追加投資で上がっている部分もありますが,基本的には時間の経過とともに真のポートフォリオリスクが下がっているのがわかります.

これは長い時間をかけて投資をしてきた結果得られたもので,投資をして1, 2年でその果実を得ることができないのは上のグラフからも分かります.

投資をしているとどうしても株価の動きに目が行きがちですが,キャピタルゲインとインカムゲインを含めたトータルリターンでリスクを考えると長期的視点で投資に取り組めます

一人でも多くの投資家さんが,時間をかけて自分だけの最高のポートフォリオ作りを目指していけますように.


では,また.

Posted by Econ