投資のキモは待つにあり 待てる投資家になるための準備【経済面】
前回の記事で,「投資で成功するためのキモは待てる投資家になること,そのためには心理面と経済面での環境作りが大切」と書きました.
前回は心理面の説明でしたが,この記事では待てる投資家になるために必要な経済面での準備についてまとめました.
前回の心理面に関する記事『投資のキモは待つにあり 待てる投資家になるための準備【心理面】』と併せて参考になれば幸いです.
待つための準備 経済面
待てる投資家になるために経済面で必要な準備は
- 借金(ローン)がない,あるいは少ないこと
- 十分な現金(流動性)を確保していること
の2点だと感じています.
なお,以下の記述は私の経験から大事だと思っていることで,あくまでも借金(ローン)を否定しているわけではありませんのでご理解ください.
借金(ローン)がない,もしくは少ない
1年前なら「この低金利下で住宅ローンを使わないのはナンセンス」とまで言われていましたが,2024年3月にマイナス金利が解除され,2024年7月,そして今月と利上げされ,状況はだいぶ変わってきました.
しかも,植田総裁の今後の展望はマーケットが思っていたよりもタカ派という印象でしたし,この記事を書いている2025年1月28日の日経に,日銀審議委員の安達誠氏が任期満了で退任となり,後任は小枝淳子氏が濃厚という記事が出ており,リフレ派の安達氏が退任することで,面子の観点からも利上げのモメンタムは継続しそうだと考えます.
そうなると,さらに金利が上昇した場合の金利負担に耐えられないため投資を取り崩したり,投資用として蓄えていた資金を繰上返済に充てざるを得ないようなケースも出てくるかもしれませんが,資金繰りのために投資を売却せざるを得ないというのは,花が咲く前に摘み取るようなもので,とてももったいない行為です.
一方,私は社会人1年目に奨学金を返済して以降ずっと,資産 = 資本の無借金家計を貫いてきましたが,この15年間,パフォーマンスが期待できそうな投資があるために既存の投資を売却して別の投資に充てることはあっても,資金繰りのために投資の売却を迫られるというケースはゼロでした.
資金繰りの必要に迫られず自分のタイミングで売買できる環境は思った以上に大事ですし,そのような環境を作るのは借金があると難しいので,私は無借金の投資家は大きなアドバンテージだと思っています.
現金(流動性)を確保していること
最初に書いた「借金がない」は「待てる投資家になる」ための必要条件ですが,この「現金を確保している」は「待てる投資家」の十分条件になります,つまり「待てる投資家」なら「現金を確保している」いうことです.
現金を確保していれば,
- 急激な市場変動があっても日々の支払いに困ることはないので,少なくとも支払いのために投資を取り崩す必要はない
- 怪我や病気などで働けなくなっても,積み上げた現金を使えばすぐに生活に困ることもなく,投資を取り崩さなくていい
ので,投資の複利効果を諦める必要がありません.
どれくらいの現金を確保しておけばいいかについては,半年,理想は1年分の生活費を確保と言われていますが,インフレの進む昨今,1年分の生活費を現金として保有するのは機会損失になりかねません.
なので,仮に私が今からゼロスタートをするとしたら,まずは全力で半年分の生活費を確保し,そこから投資をスモールスタートしていくと思います.
以上,個人的な経験にはなりますが,待てる投資家になるための準備について書いてきました.
この15年間,コロナショックで数百万円規模で資産が溶けたり,保有株が半分以下になるという経験もしましたが,パニックを起こさずにタイミングが来るのを待てたおかげで,細く長くマーケットに参加し続けることができました.
投資はマーケットに参加し続けて複利効果をいかに大きくするかを競う勝負でもあるので,この記事が「待てる投資家」になってマーケットに参加し続けるヒントになれば嬉しいです.
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