投資家にとって一番怖いのは相場の暴落ではなく…

マネー全般

 

日本では長くデフレが続き,日銀が目指すインフレターゲットもなかなか実を結んでいませんが,最近は食料品を中心に値上げや内容量を減らすことでの実質値上げなど,インフレに付随する出来事を目にする機会が増えました.

 

インフレが継続的に起きた場合,将来の購買力が確実に下がります.しかも,目に見える形で一気に押し寄せて来るわけではなく徐々に,しかし確実に購買力を奪っていくため,気付いたら時既に遅し,の茹でガエル状態になってしまう恐れがあるとこが怖いとこです.

 

例えば,日銀は2%をインフレターゲットに設定していますが,インフレが年2%で5年進行したら,購買力は10%減です.あるいは,3%のインフレが24年続くと購買力が半減します.

日本はデフレの期間が長かったので,インフレにはあまり馴染みがないかもしれませんが,上に書いたように,食料品を中心にインフレが芽生えています.

 

私の意見では,(長期)投資家にとって,一番怖いのは相場の暴落ではなくインフレだと思います.例えば,上に挙げた毎年2%のインフレが発生している状況では,運用で5%のリターンを得ていても,それは実質3%に目減りします.

 

一般に,インフレ対抗力は

実物資産(金,不動産等)>株>債券>現金

です.

実物資産や株で,インフレに十分対抗できるかというと難しいとこですが,少なくとも現金よりは対抗力はあります.というか,現金はインフレに対する力はありません.

 

上の記事リンクで預貯金に偏ることは日本円への集中投資という意味でギャンブル,と書きました.貯蓄に励むのは良いことですが,投資は怖いからと言って貯蓄した分を現金で積み上げるということは,インフレ抵抗力の観点からもギャンブルと言えます.

 

どのようなアセットアロケーションにするかは,その人の年齢,経済状況,家族の状況,考え方等,いろいろな要素の影響を受けるので,正解はありません.しかし,よく言われるように,「全てのかごに卵を盛る」ようなことはしないほうが良さそうです.

 

現金でしか持っていないよ,という場合は少なくとも上に挙げたようなリスクがあると認識することは必要ですね.

そういう私は現金比率が約40%ですが,私の年齢からすると現金比率は30%代前半でもいいと思っていますので,私も改善の余地ありで,まずは35%程度に下げたいと思います.

 


人気ブログランキング
最後まで読んで下さりありがとうございます.

Posted by Econ