コカ・コーラ (KO) 2020年第1四半期決算 追加投資に慎重になる理由
コカ・コーラ (KO)が2020年度第1四半期の決算を発表しましたので,決算内容を振り返り,コカ・コーラに対する私の投資スタンスを書いてみます.
2020年第1四半期決算
まずは四半期決算分析のお決まり,EPSとRevenueを確認します.
EPS: 予想 $0.45に対して$0.51 (+13.3%)
Revenue: 予想 $8.43 Bに対して$8.6 B (+2.0%)
で,EPS, Revenueとも市場予想を上回り,特にEPSは予想を2桁ポイント上回りました.
他の企業と同じく,コカ・コーラも新型コロナウィルスにより事業の見通しを立てるのが困難として,次の四半期だけでなく通年のガイドも出しませんでした.
また,今回の四半期決算ではJames Quincey CEOのインタビューなども見てみましたが,アナリストやレポーターからの結構厳しい質問にも真摯に答えている姿が印象的でした.
市場の反応
四半期決算だけを見るとEPSもRevenueも予想を超えていい決算内容でしたが,株価は前日の$46.59から$45.31と-$1.28 (-2.7%) で終わりました.
理由は今後の業績が不安視されているためです.
コカ・コーラは外食での需要 (away-from-home channel)と各家庭での需要 (at-home channel)がおよそ半々で,at-home channelでは需要は堅調ですが,ほとんどのレストランやレジャー施設が閉鎖されているためにaway-from-home channelが深刻なダメージを受けています.
4月のフラッシュレポートでは,グローバルで25%の需要減となっており,そのほぼ全てがaway-from-home channelから来ています.
少しずつ経済活動再開に向けて各国が動き出していますが,5, 6月も引き続き影響を受け続けることが濃厚で,第2四半期の業績は今回よりさらに悪くなることが濃厚です.
こうした思惑から株価は下落しました.
今後のコカ・コーラ投資について
今回の四半期決算を受けて,私のコカ・コーラに対するスタンスはHold with Negativeです.
値下がりした今回のタイミングは絶好の投資タイミングだと言ってい米国株ブログもありますが,私はそうは思いません.
コカ・コーラは今回の影響がビジネスに与える影響が甚大であることを認めつつ,影響は一時的なもので2020年の後半には改善を見込んでいるというコメントを出していますが,V字回復の期待は難しいと思います.
また,第2四半期 (4月から6月)は今回よりさらに厳しい結果になることが濃厚ですが,今の株価が果たしてそれを織り込んでいるかというとちょっと疑問です.
仮に投資をするにしても,もっと厳しい結果になりそうな第2四半期の結果と,それを受けての市場反応を見てから買うのでも遅くはないと思います.
今すぐに保有している株を売るということは考えていませんが,追加投資には慎重になったほうがいいかな,という感触です.
それでは,また.
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