「投資は怖い」をなくすための5ステップ

2022年1月13日投資

2024年の新NISAがスタートすることで,投資に興味を持つ人がこれから更に増えると思いますが,投資で損した時の恐怖がどうしても拭えないという人もいると思います.

私も投資をスタートしたばかりの頃は1,000円の含み損で不安になるチキン投資家だったので,その気持はよくわかります.

でも,そんなチキン投資家だった私も今や全資産の約85%がリスク資産で,一日で資産が数十万円単位で動くのは通常運転,時には百万円以上変動する日もありますが,株価が気になって眠れないなんてことはなく,晩酌して布団に入れば2, 3分でグッスリです.

もともとは超チキン投資家だった私がここまで耐性ができたのか,5つのステップを紹介します.


投資は怖い,から抜け出すための5ステップ

  • 何はともあれ,まずは貯金
  • 少なく始めて分散投資
  • 全勝は無理ゲー
  • 絶対的に安全な資産はない
  • 勉強し続ける

まずは貯金

投資を始めようと思ったら最初に始めるのは証券会社に口座を開くことではなく,貯金です

投資を始める前に,最低でも半年分,可能なら1年分の生活費の確保が第一歩です.

なぜなら,この貯金が投資を続ける上でお守りの役目を果たしてくれるからです.

たとえば,貯金がほとんどない状態で資産のほぼ全てを株に投資したとイメージしてみてください.

それが半分になってしまった時,ホールドできるでしょうか.

私なら資産が全て溶けて,日々の生活にも支障がでるかもしれないという恐怖から撤退,そしておそらく2度とマーケットには戻って来ないと思います.

投資は時間を味方につけるゲームなので,特に若い人がこういうことをやってしまうのは本当にもったいないことです.

一方,貯金を確保してから投資を始める場合は,投資で少しマイナスが出ていても貯金が安心材料になります.

これだけでも,下げ局面でパニック売りという最悪の一手に走る確率を減らすことが出来ます.

少なく始めて分散投資

貯金を確保していざ投資を始めようという段階になったら,一括投資ではなく,まずは小出しに投資を始めます

以前は,株の取引手数料があり,ある程度のボリュームがないと取引のコストがかかりましたが,今ではそんなこともありません.

また,「卵を一つの籠に盛るな」という投資の格言がありますが,分散投資は最重要です.

銘柄はもちろん,投資タイミング,国,資産の種類,為替,とにかく分散です.

実はあのバフェットは分散投資否定派ですが,それはバフェットだから言えることです.

どういうことかというと,彼の率いるチームは

  • 世界トップレベルの頭脳集団
  • そのチームに個人投資家では到底アクセスできない情報が早い段階で集まる

そんな相手に集中投資で勝ち続けらるなんて無理ゲーなので,個人投資家は分散投資一択です.

おすすめはドルコスト平均法で時間と金額を分散することです.

フェディリティが投資で高いパフォーマンスを出しているグループを分析したときに一番のグループはフェディリティに口座を開設したのを忘れていたグループだったという逸話がありますが,ドルコスト平均で投資していることを忘れてしまうくらいになればベストかもしれません.

全勝は無理ゲーだと認識する

たまに自分の投資全てでプラスを目指そうとしている人を見ますが,全ての投資で勝つのは無理ゲーです.

野球では打率3割なら一流のバッターですが,投資でも勝率10割なんて求められていません.

あのバフェットですら,投資での失敗をたくさんしていて,個人的にはクラフト・ハインツの失敗は印象に残っています.

それでもあれだけの富を築いているのは,他の投資がそれを補って余りあるリターンを生み出しているからで,ポートフォリオとしてトータルでプラスになっていればうまく投資ができていると言えます.

完璧主義に陥って損切りのタイミングを逃したり,逆に投資機会を逸したりしないようにしましょう.

絶対的に安全な資産はないと認識する

2022年は日本でもインフレが進行し,2023年もその傾向が続くと思われるので,痛感している人も多いと思いますが,資産の多くを円の現金で持っていても安全でも何でもありません.

マイホームを買って,他の資産は銀行に預けている円預金だけという人は,自分がそのような決断をしているとは意識していないと思いますが,今後も日本の相対的国力が高い位置にあり続けるというストーリーに全財産を賭けていることと同じです.

そのようなストーリーに自分の全財産を賭けられるかと言われたら,少なくとも私は即答でノーです.

一方,株や実物資産などのリスク資産は価格変動のリスクはあるものの,インフレ抵抗力では現金より安全です.

このように,絶対的に安全な資産はないと理解することが大切です.

古典で勉強し続ける

投資に慣れてきてもマネーリテラシーを上げるために勉強を続けなければいけません.

これは,投資のテクニック的な勉強よりも,

  • 自分にとってお金とは何か
  • どうやってお金を使うか

といったお金に対する向き合い方を深めて行くほうが大事になります.

そのためには,最近出た本ではなく,マネーの古典と言われている本でしっかりとした考えを身に着けることが大切です.

バフェット自身は本を書きませんが,バフェットについて書かれた本はたくさんありますし,他にも

  • ハワード・マークス
  • ジェレミー・シーゲル
  • チャールズ・エリス
  • バートン・マルキール

あたりの本がオススメです.

どれも腰を据えて読む必要がありますがそれ以上に得るものが多い本です.

まとめ


投資は怖い,から抜け出すための5ステップ

  • 何はともあれ,まずは貯金
  • 少なく始めて分散投資
  • 全勝は無理ゲー
  • 絶対的に安全な資産はない
  • 勉強し続ける

それでは,また.

Posted by Econ