2024年の資産成長を振り返る:NISA元年でのコンサバ投資
先日の記事『資産額は記録更新でr>gを感じる日々【2024年12月】』で,2024年12月の資産を振り返りましたが,その記事は月に一度の資産チェックでした.
2024年の締めくくりということで,年間にタイムスパンを広げてチェックしておくのも必要かと思い,この記事では,2024年の投資活動を振り返り、資産形成の成功と課題を共有します。
2024年の純資産とアセットアロケーションの変化
純資産
2024年 純資産 (年間増減) | 2023年 純資産 | 2024年末 ドル円レート (2023年末) |
---|---|---|
8,700万円 (+1,976万円/+29.4%) | 6,724万円 | 157.9円/ドル (141.4円/ドル) |
2024年末の純資産は8,700万円で,2023年末の6,724万円から比べると,この1年間に約2,000万円,率にして約30%の資産増加となりました.
『ブルもベアもいいが,ピッグ(ホッグ)はダメだ』という投資格言があり,これは強気派(ブル)も弱気派(ベア)も,自分なりの投資スタンスを持っているので,ある程度儲けることが期待できるが,ピッグ(欲張り)は決して儲けない,という戒めの言葉ですが,これ以上のパフォーマンスを期待するのはまさに強欲です.
半導体やハイテク株を集めにしたポートフォリオなら,もっとアウトパフォームしていたかもしれませんが,この結果で十分満足しています.
アセットアロケーション
2024年はNISAのつみたて投資枠は全て使い切ったものの,成長投資枠の利用率は約25%で,新NISA元年で投資々々と騒がれていたのに比べると,投資に対してはコンサバなスタンスでした.
そのため,アセットアロケーションは年間を通しても大きく変わらず,
- 現金:13.4% –> 8.7%
- 株式:70.4% –> 74%
と行って来いになったくらいで,あとはビットコインの値上がりで暗号資産のポーションが少し増えたくらいでした.
不動産を購入する場合を除いては,資産規模が大きくなるにつれて,アセットアロケーションをドラスティックに変えるのはむしろ避けるべきと思っているので,アセットアロケーションが安定的なのは通常運転の証拠かなとも捉えています.
2024年の投資額
2024年の投資額は約360万円でした.
これは妻との合算で,二人ともつみたて投資枠は使い切ったものの,成長投資枠は合わせて約120万円(=363万円 – 120万円×2),一人あたりでは約60万円の拠出で,率にして25%しか使っていませんし,純資産に対する投資金額の割合を上のグラフの折れ線で表していますが,ここからも,過去と比べても2024年の投資はかなり抑えていたことがわかります.
複利効果最大化のためにNISAの成長投資枠は年始に速攻で240万円の枠を埋めるのがいい,という主張がありますが,私は最短でNISA枠を使い切る必要はなく,無理のないペースで使い切ればいいと思うので,枠を使い切れなくても全く気にしていませんし,むしろ枠を使い切ることが目的化して,投資環境が良くない時に資金を突っ込んでは本末転倒です.
この点は『年始一括投資は本当に正解か?NISAの成長投資枠の使い方とリスク管理』に書いています.
2024年の投資スタンス
上のセクションでも触れた通り,2024年は意識的に投資を抑えていました.
その理由は次の3つです.
- 新NISA元年による投資ブーム
- 円安が進み,ドル円は150円台が常態化
- ドル建てMMFが魅力的な利回りだった
新NISAによる投資ブーム
2024年は新NISA元年ということで,たしかに新NISAはこれまでのNISAに比べて魅力が増したものの,2014年からNISAを使って来て,ジュニアNISAも全額拠出してきた身としては「10年前からNISAはあるのに,何で今になってこんなに騒ぐんだろう」というのが率直な感想でした.
猫も杓子も投資々々と少し騒がれすぎていましたが,投資家がマーケットに殺到している時は掘り出し物は見つからないので,その点で,2024年はいい投資環境とは言えませんでした.
『投資においては,情動性の欠如は一種の才能である』はハワード・マークスの名言ですが,もう少し投資熱が冷めるまでは様子見かなと思っています.
円安の常態化とドル建てMMFの利回り
私の投資のメインは米国株ですが,円安が常態化した昨今,成長投資枠で米国株に投資をしても,必要以上に投資枠が削られてしまうので,得策ではありません.
かといって,ドル配当をそのままにしても利子がつかないので,機会損失になります.
そこで,逃げ口になったのがドル建てMMFで,私は2024年に入金されたドル配当は全てドル建てMMFに入金していました.
FRBが利下げを開始したと言っても,安定的に4%台後半の利回りをキープしていて,これは対リスクで見ると十分魅力的で,株式に投資をするインセンティブも働きませんでした.
配当がある程度まとまったらMMFに入金というのを2023年から約2年間継続していますが,毎月の分配金が徐々に増えていき,まさにスノーボール効果を実感しています.
以上,2024年はかなりコンサバスタンスでしたが,そのおかげでレジリエンスは強化できたので,このレジリエンスをもって2025年の投資方針をどうするかを別記事で考えていきます.
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