外貨預金にあまりメリットがない3つの理由
一週間ほど前の日経新聞に以下のような記事がありました.
日経新聞『個人、外貨定期預金が大幅増 ソニー銀行は金利10倍超に』
米国を筆頭に,日本以外の外国で金利が上がっているのはご存知の通りですが,より高い金利での運用を求めて,円からドルをはじめとする外貨へ預金をシフトする人が多いそうです.
この記事を見て自分も外貨預金を始めたほうがいいのでは,と焦りを感じる人もいるかもしれませんが,私も外貨預金を何年もやってましたが,焦ってやるほどのメリットはないと思います.
外貨預金にメリットがない理由
- 外貨預金は投資ではなくむしろ投機に近い
- もっと効率的にリターンを狙える
- カントリーリスクの分散は他の資産でできる
外貨預金にメリットがない理由
私も10年くらい外貨預金の経験がありますが,外貨預金のメリットを感じなくなり,2年ほど前に外貨預金をやめました.
私が外貨預金にメリットがないと感じるようになった理由は
- 外貨預金は投資ではなくむしろ投機に近い
- もっと効率的にリターンを狙える
- カントリーリスクの分散は他の資産でできる
の3つです.
外貨預金は投資ではない,むしろ投機に近い
これが外貨預金にメリットを感じなくなった一番の理由です.
株式は企業が大きくなるにつれて成長しますが,通貨は成長しない,それどころか,中央銀行が無尽蔵に通貨を刷るので,むしろ通貨価値は減価していきます.
また,外貨預金で為替差益に重点をおいた場合,外貨預金は投資ではなく,むしろ投機に近いのではないかと思います.
もちろん投機が全て悪いとは思いませんが,長い時間をかけてお金を育てる長期投資が私の性に合っているので,外貨預金はやめました.
もっと効率的にリターンを狙える
ドルを買って外貨定期預金にするなら,少しのリスクを引き受ければもっと効率的にリターンを狙えます.
本日(2022年9月14日)時点のドルの一年定期の利率は2.7%(税引前)ですが,ローコストのインデックスETFで税引前で3%以上の利回りを狙える商品はたくさんあります.
ETFや株式には為替変動リスクに加えて価格変動リスクも乗るので,短期では購入価格を下回るリスクはありますが,上に書いた株式の成長を考えると長期ではインカムゲインだけでなくキャピタルゲインを狙うこともできます.
リスク分散は実物資産でできる
カントリーリスクの分散は外貨預金のメリットの1つです.
ぶっちゃけ日本はオワコンで,そんなオワコンの通貨なんて持ってらんないよ,だから円以外の通貨も持ってヘッジしたい,という人もたくさんいると思います.
私もそんな一人です.
しかし,外貨預金以外の資産,たとえば金などの実物資産でもカントリーリスクのヘッジはできます.
直近一年間のドル建てと円建ての金価格チャートで,グレーがドル建て,ゴールドが円建てです.
これを見ると,今年の3月ころからドル建てでの金価格は下がっているのに対して,円建て価格はむしろ上がっていますが,円安による影響だというのは簡単に想像つきますね.
金価格はドルとの相関が非常に強いので,金を持っていればドルと似たような効果が期待できますし,しかも金は実物資産なので,外貨預金よりもインフレに強いです.
まとめ
実際に外貨預金を10年以上やってきて,外貨預金に魅力を感じなくなった理由
- 外貨預金は投資ではなくむしろ投機に近い
- もっと効率的にリターンを狙える
- リスク分散は他の資産でできる
でした.
そこまで焦ってやる必要ないと思いますし,ドルを買うなら私なら米国株(インデックスETF)一択です.
では,また.
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