セクター分散投資でどんな環境にも耐えるポートフォリオ【米国株】
分散投資は大事ですが,米国株投資家なら銘柄の分散だけでなくセクターの分散にも気を配りたいですね.
セクターって何?という人のためにこの記事で
- セクターとは
- セクター分散投資の大切さ
を説明します.
セクターとは
セクターはわかりやすく言えば業界のことで,米国株はS&Pとモルガン・スタンレーが策定していてい,以下の11セクターに分類されています.
セクター | 代表銘柄 | 割合(2020年) |
---|---|---|
情報技術(IT) | AAPL, MSFT, V, MA, DIS | 23.2% |
ヘルスケア(Health Care) | JNJ, UNH, ABBV | 14.2% |
金融(Financials) | JPM, GS, WFC, BRK | 13.0% |
通信サービス(Telecom Service) | GOOGL, T, VZ | 10.4% |
一般消費財(Consumer Discretionary) | AMZN, NKE, MCD | 9.8% |
資本財(Industries) | MMM, BA | 9.1% |
生活必需品(Consumer Staples) | PG, KO, PEP | 7.2% |
エネルギー(Energy) | XOM, CVX | 4.4% |
公共財(Utilities) | AWK, AWR | 3.3% |
不動産(Real Estate) | AMT | 2.9% |
素材(Materials) | DOW | 2.7% |
今はこんな分類ですが,分類は定期的に見直されていて,例えばディズニー (DIS)は昔は一般消費財に分類されていましたが,今では情報技術に分類されています.
ビジネス環境の変化が激しい昨今ではセクターが変わるのはそんなに珍しいことではありません.
具体的なケース
例えば
- コカ・コーラ (KO)
- ペプシコ (PEP)
- プロクター・アンド・ギャンブル (PG)
- キンバリークラーク (KMB)
- アマゾン (AMZN)
というポートフォリオ,銘柄レベルは分散出来ていますが,セクターレベルで見ると生活必需品に偏っていて,
同じセクターにある属する銘柄は同じ動きをすることが多いので,これでは分散投資として不十分です.
でも,
- プロクター・アンド・ギャンブル (PG): 生活必需品
- エクソン・モービル (XOM): エネルギー
- JPモルガン (JPM): 金融
- ナイキ(NKE): 一般消費材
- アメリカン・ウォーター・ワークス (AWK): 公共事業
ならセクターレベルでも分散投資が充分に機能します.
セクター分散に見る課題
私の今年の課題はまさにこのセクター分散とバランス化で,下のグラフは一年前と最新の私のポートフォリオ ¹を並べたものです.
1 インデックスと債券はセクターではないですが,ポートフォリオのバランスを見るために加えています.
2019年末は6セクターでしたが,今年はそこに情報技術と債券が加わり,8セクターに増えましたが,
- まだ組み込まれていないセクターが5個ある (金融,不動産,公共事業,エネルギー,素材)
- セクター間のバランスが悪い(生活必需品 26%に対して,通信サービスは2%, 資本財は3%)
が課題です.
一つ目の課題については,公共事業,素材を組み込みたいと思っています.
エネルギーに属する有名企業はオイルメジャーですが,オイルメジャーはESGの点で逆風なので無理して組み込むつもりはありません.
また,金融は低利率の常態化やFinTechが出てきたことでビジネスモデルが崩れつつあるので消極的です.
不動産もコロナによるオフィス需要の減少など,構造的に変わりつつあるのでちょっと様子見が必要です.
二つ目は,だいぶ下がってきたもののまだ生活必需品にセクター割合が偏っている点です.
これを改善するために,今年は生活必需品セクターへの投資を控え,新セクターへの投資と債券へも投資してバランスを取ります.
上のグラフは今年の理想セクターポートフォリオです,だいぶバランスが取れてて美しいですね.
ここまで分散化,バランス化できればポートフォリオリスクも目指す15%を達成できると思います.
まとめ
銘柄の分散だけでなく,セクター分散という考え方を紹介しました.
セクター分散は一気に行うのではなく,時間をかけてゆっくりと自分の目指す理想に近づけて行くのがいいですね.
バランスの取れたセクターポートフォリオを目指しましょう!
では,また.
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