本多静六『私の財産告白』 本人より早くバフェット流投資を体現した日本人 

2018年6月17日家計,投資,書評

どうも、Econです。

 

今日は本多静六の『私の財産告白』という本を紹介します。本多静六って誰?という人もいると思いますので、まずは本多静六について簡単に紹介した上で、この本がお金持ちになりたい人にとても役に立つ本であることを書いていきます。

一言で言えば、この本は多くの人に読んでほしい名著です。この本には彼が巨万の富を得るまでの具体的な方法論が多くかかれているのでお金持ちになりたい人にとっては必読書だと思います。この本にはそれ以外にもお金に対する向き合い方、人生観で気付かれるところがたくさんあります。読みやすい本ですが、得るものがとても多い本です。

 


本多静六という人

本多静六は埼玉県、秩父の生まれで、東京農科大学、今の東大農学部の教授だった人です。教鞭を執るだけでなく、植林や造園などの実業方面でも活躍し、日比谷公園や明治神宮等、日本の有名な公園の設計・改良を多く手がけて「日本の公園の父」と呼ばれている人物です。

余談ですが、新紙幣の1万円札に描かれる渋沢栄一も埼玉県、深谷の出身です。埼玉はあまり偉人を輩出していないと思われるかもしれませんが、本多静六と渋沢栄一、日本の実業界に貢献した二人の偉人が出ているのは、高校まで埼玉で育った私としては嬉しいです。

因みに、渋沢栄一の著書『論語と算盤』も仕事に対する向き合い方、人に対する接し方について書かれた名著です。

 

本多静六はその投資手法がウォーレン・バフェットと似ているため、日本のバフェットと言われていますが、本多静六は1866年(慶応2年!!)の生まれですので、バフェット本人よりずっと早く生まれています。

当のバフェットよりも早く生まれた日本人でこんな人がいたなんて少し誇らしい気持ちになります。バフェットは「私の85%はグレアムで残り15%はフィッシャーだ」と言ったといわれていますが、彼がインタビューを受けて、「日本人の本多静六からも影響を受けている」なんて言ってくれたら興味深いのですが。

 


『私の財産告白』

この本では彼が実際に実践した具体的な方法論が多く書かれています。中でも一番有名なのは「4分の1貯金」です。貯金をするためには、天引き貯金が有効だと言われていますが、彼もそれを実践していました。具体的な式は

貯金=通常収入×25% + 臨時収入 × 100%

です。ポイントは、給料の25%だけでなくボーナスなどの臨時収入は全てを貯金に回すという点です。ボーナスが出る度に大きな買い物をしたり、ボーナスで住宅ローンの繰り上げ返済をしていたりしていては、財産を築くなんて本多静六にとっては夢物語に思えるんでしょうね。

我が家は一馬力で子どもが二人いるのでさすがに上の方程式の貯金をするのは難しいですが、通常収入の25%、臨時収入の80%を貯蓄するようにしています。

 

また、投資に関しては好景気の時には倹約貯蓄に励み、不景気の時には大胆に投資をすることを勧めており、これはまさにバフェットの考えと同じです。

投資手法についても書かれており、彼が実践していたのは「二割利食い、十割益半分手放し」という方法です。

二割利食いとは、買った株が二割上がればそれ以上の欲を出さずに売却する手法です。

十割益半分手放しとは、二倍に値上がりした銘柄があれば、その持ち分の半分を売却するという手法です。この手法を実践すればその投資では損をすることはない、ということです。

十割益半分手放しは、私もこの本を読んで実践しました。ジョンソン・エンド・ジョンソン (JNJ)が購入価格の2倍になった時に持ち分の半分を売却して「もう、この投資で負けることはない」と安心したのを覚えています。

ただ、バイ・アンド・ホールドの長期投資前提だと、あえて途中で持ち分を減らすメリットはないと気付き、私はそれ以降この手法は使っていませんが、こういう手法もある、というのは知っておいて損はないと思います。

 

貯蓄や運用だけでなく、お金に関する考え方や人生観についてもたくさん書かれており、学ぶべき点が多いです。

例えば、本多静六は倹約の大切さを本の中で繰り返し述べていますが、倹約とケチ(本の中では吝嗇という難しい言葉が使われています)は全く別物であり、それらを区別するべきだと言っています。

倹約とは出すものはちゃんと出し、義理人情を尽くすが、自分自身には足るを知り、無駄を排して自己を抑制する生活をすることですが、ケチは出すべきものを出さず義理人情を欠いてまで欲張ることです。

例えば、ご祝儀が勿体無いから知人・友人の結婚式に行かない等、義理人情に欠くことをしてはいけません。一生に一度のことですから、誘われたら飛行機に乗ってでも、お祝いの席に出ましょう。

 

また、私は子どもがいますが、子どもとお金に関する考えも参考になります。「いたずらに子どもに資産を渡すことは子どもを不幸にする。それよりも、向上心や努力の大切さを教え、それを子どもの生活習慣の中に染み込ませることの方がずっと大事だ」と本多静六は言っており、私もそう思います。子どもに対しては魚を分け与えるのではなく、どんな環境でも自分で魚を釣ることができる人間に育てたいと思います。

 

以上、『私の財産告白』は初読でも得るものが多いですが、何回読んでも新しい気付きがあるので、私もこれまで3, 4回は繰り返し読むんでいます。

昔に書かれた本ですがとても読みやすい本ですし、文庫化されていて安く買えますので、ぜひ一読をオススメします。

 


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Posted by Econ