資産は加速する

資産が増えれば資産の増加スピードは加速する
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2020年7月1日資産

「お金は寂しがりやでお金持ちの人の所に集まりたがる」と聞いたことありませんか?

実際『バビロンでいちばんの大金持ち』という本には「お金は,自分と家族の未来のために財産を築きたいと願い,収入の10分の1以上を貯蓄し続ける人間のもとに,次第にその量を増やしながら,喜んでやって来ようとする」と書かれています.

数学的に証明することは難しいですが,経験則からするとこれは真実です.

ということで,この記事では資産額が大きくなると資産が増えるスピードも加速するという話を私のデータを交えて紹介します.

資産額と資産増加のスピード

資産増加のグラフ
2011年1月の資産を1とした時の資産推移

上の棒グラフは2011年1月の資産を基準としたときの各月の資産を示しています.

このグラフを見ると2020年頃からグラフの傾きが急になっている,つまり資産の増加が早まっているのがわかります.

2020年はFRBをはじめ,各国の中央銀行が金融緩和政策を実施して金融相場だったのも一員ですが,引き締めに転じた2022年以降もグラフの傾きは維持されていて,資産の伸びのモメンタムがキープされているのがわかります.

また,下のグラフは1000万円のステージごとにそこに到達するのに何年かかったかをあらわしています.

棒グラフ
次の1000万円に到達するのに何年かかったかを表すグラフ

これを見ても,資産規模が大きくなるにしたがって次の1000万円に到達する期間が短くなっているのがわかります.

最初の1000万円には5年かかりましたが次の1000万円は約3年に短縮できましたし,準富裕層に至る5000万円は1年と,最初の1000万円の5倍のスピードでたどり着きました.

資産が大きくなると資産増加のスピードが加速する理由

資産が大きくなると資産増加のスピードが加速する理由
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なぜ資産が大きくなると資産が増えるスピードが加速するのか?

その理由は投資の複利効果です.

私はこれまで10年以上投資をしてきましたが,いまだに配当は1円も使ったことはありません,配当は全て再投資に振り向けています.

配当を再投資した分が次の配当時期にまた新たな配当を生み出してくれて,それをさらに再投資…という複利での成長を繰り返すことで,まるで雪玉をゴロゴロ転がしてどんどん大きくなるように,私の資産も配当もどんどん増えてきました.

投資とは結局のところ,どれだけ長くマーケットに参加して,どれだけ長く複利を味方につけることが出来たかを競うゲームだと思っています.

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資産が大きくなると資産の増加幅も大きくなる

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資産の増加スピードと関連しますが,資産額が成長すると資産の増加幅も大きくなります.

資産規模ごとの一ヶ月の平均資産増加

上のグラフは資産が1000万円以下の時の一ヶ月ごとの平均資産増加額を基準として,資産規模ごとに一ヶ月の平均資産増加額をあらわしたもので,これを見ても資産規模が大きくなるにつれて資産増加幅が大きくなっていることがわかります.

準富裕層の資産規模になってからは,実際のところ一日の資産変動幅が一ヶ月の給料を軽く超えるのは日常茶飯事です.

私が資産額の変化をチェックする頻度は月に一回で,日々の資産チェックはしたことがありませんが,数万円規模の変動で収まっている日はおそらく年に5回もないと思います.

毎日資産規模がそんなに変動してたら不安でたまらないと思う人もいるかもしれませんが,資産規模が大きくなるにつれて耐性がついてくるので心配いりません.

実際私も投資を始めた頃は数千円の含み損でビクビクしたり,逆に数千円の含み益でテンション上がったりしていましたが,今では一日に資産が100万円減ろうが毎晩ぐっすり眠れていますし,逆にマーケットが大きく上昇して資産額が100万円増えても株を売って利益確定するなんてこともしません.

資産の加速は格差の加速

資産の加速は格差の加速
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フランスの経済学者トマ・ピケティの『21世紀の資本』の中に r>g という有名な不等式があり,この不等式はrが資本収益率,gが経済成長率を表していて,資本によって得られる富は労働によって得られる富よりも大きいということを意味しています.

r>gという不等式が独り歩きしている感は否めないのですが,この不等式が今後も成立するならば,複利効果も相まって,時間の経過とともに資本を持つ者と持たざる者の差は今後ますます広がっていくというのが私の解釈です.

一億総中流という言葉はもはや死語で,日本でもここ最近は格差が拡がっていますが,今後これがさらに拡大していくかもしれないということです.

私はrの世界の住人になりたいのでこれからも投資を継続させます,資産がさらに加速していくことを期待しつつ.


では,また.

Posted by Econ